脳梗塞後、立ち上がったりすると普段感じたことのないぐらいの「ふらつき」が出て、不安になる事があると思います。もしかしてまた脳梗塞の兆候が出てるのか、もう立てないのではないかという想いもよぎることでしょう。
しかし漠然と不安のまま立ち止まるより、なぜそれが起きているのか、どの点に気をつけないといけないのかをしっかり認識することが、次へのステップにつながります。
本記事ではそこに絞って細部をご紹介していきますね。
めまいの種類と症状の特徴
自分の周囲の景色がグルグル回る、立ちくらみのようにクラっとする、身体がフワフワ揺れている、この3つがめまいの症状としてよく挙げられます。
グルグル回る回転性のめまいは耳に要因があり、本来耳の中の内耳という箇所にある三半規管と耳石器が身体のバランスを取っていて、そのバランスが乱れることによって起こるものと言われております。
しかし、脳梗塞によって脳の神経経路のどこかに急な異常が発生しており、その経路上に耳も関わりますので、一概に耳に問題があるとは言い切れないのが正直なところです。
この3タイプのうち「このタイプは脳梗塞後のめまいとは無関係です」とはいえない状態ですから、簡単に問題を切り分けない事を意識しておくと良いと思います。
脳梗塞後にめまいが起こる理由
脳梗塞ではなくても、一般的に風邪などで数日寝て起き上がったタイミングでめまい的な症状を感じられることもあると思います。
これは寝た状態が続いたことで血圧が下がり、その状態を長く続けると脳に血流が上手く行き渡らなくなります。その状態で起き上がったので、下半身に血流が集まり全身のバランスが取れなくなり結果的にめまいが発生するのです。
無理なく身体を慣らすことの重要性
健康な人なら血管が反射的に収縮して、下半身に血液が集中せぬよう調整されるのですが、寝た状態が長く続くと反応が鈍くなるためこういった症状が起こりやすくなります。
時折、立ち上がったタイミングで失神するケースもありますので、我慢せずに一旦横になり、徐々に身体を慣らしていくことがまず優先的に行っていただきたいことです。
慣らして言っても改善されない場合は、医師に相談の上取るべき方策と取っていただき、少しずつ前進して行くべきです。
後遺症でつらい状態なので、動かさない事も良くありませんが、ご本人のペースで出来ることを最大限に実施いただくのが、前に進むための重要なスタンスになります。
最後に
めまいだからといって無理して我慢をし続けると、脳に障害を起こすこともあります。
ご本人は前向きに動こうと多少のことは我慢されるかもしれませんが、ご家族や周囲の方はそこに気遣っていただき、医師や専門家のサポートを受けながら適切に治療を進めていって下さいね。