喫煙による健康被害と受動喫煙についてあらためて考えてみましょう。
3種類のタバコ煙
1、「主流煙」喫煙者が直接吸いこんだ煙
2、「呼出煙」喫煙者が吐き出した煙
3、「副流煙」タバコの先から立ち上る煙
フィルターを通らない副流煙は、他の煙より多くの有害物質が含まれており、近くにいる非喫煙者の方も健康被害、病気のリスクが高まります。
さらに、喫煙が健康に与える影響は大きく、受動喫煙の危険性やニコチンの依存性を踏まえると、喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題です。
喫煙を長年続けていると、下の写真のように肺が真っ黒になってしまいます。
左側が非喫煙者の肺で、一番右は1日60本のたばこを55年吸った肺です。こんなに肺が真っ黒になるのです。
そして、がんになるリスクも高まります。
肺がんは4.5倍、喉頭がんはなんと32.5倍にもなるのです。
また、副流煙は周りの人にも害があります。本人が吸っているより有害です。
歩きたばこはとても危険ですし、喫煙所以外では吸わないようにしましょう。従来、肺機能の回腹状態などから、禁煙の効果は5〜15年後でなければあらわれないといわれてきましたが、禁煙3か月にはその効果がはやくもあらわれるという研究結果も出てきています。
禁煙は「がまん大会」ではありません。自分の意志だけで離煙(離縁)するのは困難です。家族や友人の協力や、禁煙補助剤(ニコチンパッチ、ニコチンガム)、医療機関(禁煙外来等)などを活用しながら取り組みましょう。
”喫煙が健康に与える影響は大きい上、受動喫煙の危険性やニコチンの依存性を踏まえると、喫煙習慣は個人の嗜好にとどまらない健康問題であり、生活習慣病を予防する上で、たばこ対策は重要な課題になっている。
世界保健機関(WHO)は、昭和45年にたばこ対策に関する初めての世界保健総会決議を行い、平成元年には5月31日を「世界禁煙デー」と定め、喫煙しないことが一般的な社会習慣となることを目指した「たばこか健康かに関する活動計画」を開始した。厚生労働省においても、平成4年から世界禁煙デーに始まる一週間を「禁煙週間」として定め、各種の施策を講じてきたところである。
厚生労働省において実施している「健康日本21(第二次)」やがん対策推進基本計画の目標でもある「喫煙率の減少」を達成するためには、喫煙による健康影響を認識させることが重要である。また、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に基づく第2回締約国会議において、「たばこの煙にさらされることからの保護に関するガイドライン」が採択されたところである。さらに「2020 年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会の準備及び運営に関する施策の推進を図るための基本方針」において、受動喫煙防止対策の強化が明記され、望まない受動喫煙の防止を図るために、健康増進法の一部を改正する法律が平成30年7月に成立、令和2年4月に全面施行されたところであり、厚生労働省としても受動喫煙対策を推進している。また、今般流行している新型コロナウイルス感染症に関して、喫煙者は非喫煙者と比較して、重症となる可能性が高いことが明らかになっている。
これらを踏まえ、「たばこの健康影響を知ろう!~新型コロナウイルス感染症とたばこの関係~」を禁煙週間のテーマとし、禁煙及び受動喫煙防止の普及啓発を積極的に行うものである。”
引用:厚生労働省 2021年世界禁煙デーについて
5月31日は、喫煙しないことが一般的な社会習慣になることを目指し、世界保健機関(WHO)が定めた「世界禁煙デー」です。これを機会に喫煙について考えてみましょう。